技術士(河川・砂防及び海岸)受験に役に立つブログNO9
本日は都市型水害への対応について考えます。
特徴と課題 (特徴→課題)
・素因と誘因の因果関係が不明→対応策の選定が困難
・低頻度巨大外力に無防備→治水安全度を超えた場合の被害が甚大
・都市化による災害無経験住民の増加→災害耐性の弱体化
・高機能化(高人口密度、人口増、資産の集中など)された都市
→被害規模(被災者人口、経済損失)の増大
・低地の開発やコミュニティーの不足→地域的に防災力が不均衡
・気候変動等による洪水量の増加→被害の常在化、広域化、長期化
・流域の変化が著しく、変化が動的→河川の相対的な治水機能も変動
現状
・水循環特性(流出現象)の変化。(降雨開始から洪水ピークまで時間単位でピークが現れしかも大流量となる。)
・河道内の流砂量の連続性の乱れ
・洪水被害ポテンシャルの増大
・河川環境機能の低下
・円滑な事業推進への障害
課題解決策
・河川改修による流下能力の向上
・適切な河川施設の維持管理の継続
・防災情報力の強化(前述の防災情報を参照)
・流域対策の推進(貯留、浸透施設、遊水地等の整備等の保水力の強化)
・洪水リスクに対応した土地利用の推進
・林務、砂防、ダム等との連携による流砂系の健全化
考察
全流域を考慮する治水。流域の持つべき保水・遊水機能を確保し河道への流出抑制
治水以外の関係部局、関係住民との連携(理解と協力)
近年の水災害の増加は水循環過程の変化と流砂系の非連続によって生じているため、これらを是正していくことが重要。このためには、流域全体での対応が必要。
今日のコラム
寒さもピークを迎え、風邪も流行っているようです。なるべく体を冷やさないようにして、寒さを乗り切りましょう。そんななか、街では街路樹が光輝き、とても綺麗でした。訪れてくれる人の寒さを少しでも和らげようという、地域の皆様の心が伝わってきます。