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技術士(河川・砂防及び海岸)受験に役に立つブログNO10

今日は、河川構造物の長寿命化について記載します。


特徴と課題 (特徴→課題)
 ・機械設備は技術の進歩、製造メーカーの違い様々な規模、機構、形式がある。
  →効率的、効果的な維持管理を行う上での課題。
 ・電気通信設備は、運用寿命が短く、ある期間(H10~H14)に集中的に整備された→更新期間が集中する。
 ・河川構造物の維持管理には、土木・機械・電気・建築など様々な技術が必要
  →技術者の高齢化、若年層の激減により、着実な技術の維持、継承が課題。

現状
 ・河川構造物の割合は、樋門・樋管が90%、揚排水機場、堰が10%うち2017時点  
  で40年経過する施設が6割、10年後には8割となり、着実に老朽化が進行。
 ・水門の門柱や水叩きなどの土木構造物は、局所洗掘などの影響を受けたクラック、
  継手の開き、周辺地盤の浮き上がりや陥没が発生。
 ・老朽化の進行に伴う維持管理費の増大(更新費、大規模修繕費など)。
 ・維持管理費の増大とインフラ投資額の削減などによる、適正な維持管理予算の
  継続的な確保が困難な状況。

課題解決策
 ・補修履歴や点検データを蓄積、効率的な維持管理に活用
 ・劣化診断技術の開発
 ・傾向管理(状態監視保全、時間経過保全、事後保全など)システムの確立
 ・河川維持管理計画及び検討のマニュアル化及びそれに基づく計画的維持管理
 ・最小限必要な機能を厳選した施設の簡素化、設計の標準化
 ・施設の抜本的省力化、集約化
 ・新たな維持管理技術の開発、技術力の適正な評価
 ・危機管理体制の確保(人員、機材、組織など)
   
考察
 産学官の連携、IT技術ビッグデータ解析・新技術の活用、施設の標準化、集約化・維持管理技術のマニュアル化、要求性能レベルの明確化等、知恵と工夫を総動員して施設の延命化、施設管理の効率化、高度化を促進し、ライフサイクルコストの削減、対策費用の平準化、管理の省力化、技術の継承を着実に行っていく。

 

今日のこラム

演劇を観にいきました。
劇のタイトルは「奇想山月記TORA」 山月記を書いた中島敦の生涯を描いた作品でした。山月記の主人公である李陵と中島敦の生涯を重ね合わせたストーリーでした。母を知らない子供時代から、最後は妻の家族の愛情によって、虎になることになく生涯を閉じるまでの人生を描ききりました。山月記を掘り下げ中島敦がそれを執筆するに至る心理をあぶり出す。バイオリンの生演奏と役者のコラボによる奇想天外なパラレルワールド。バックはすりガラスと台座、そして大きな幕のみと言った簡単なものですが、切れ目なくストーリーが展開されていきました。役者さんもたった7名で迫力の演技を何役もこなしていました。歌あり踊りありの思い出に残る劇でした。
最後に心に残るセリフを記します。
「オレはなぜ生まれたのか。何をなすために生まれたのか」