技術士(河川・砂防及び海岸)受験に役に立つブログNO100
5月も下旬となり、試験まであと2月ですね。気を引き締めて頑張りましょう。
今日は土石流対策のための調査です。
土石流対策のための調査
1 既往資料の収集・整理
・地形 ・地質 ・植生 ・降雨量
・既存防災施設 ・過去の土砂災害
・土地利用状況
2 現地調査
・山腹 ・渓岸、崩壊地調査
・渓床堆積土砂量調査
・渓床礫径調査
・流出流木調査
3 土石流対策計画 基本事項
1)計画の基本方針
2)計画基準点の設定
3)計画規模の設定
4)計画土砂量の設定
移動可能土砂量
運搬可能土砂量
→計画流出土砂量→ピーク流量、水深、流速等
5)計画流出流木量
6)土砂氾濫堆積区域の設定 レッド、イエローゾーン
4 土石流対策施設計画策定
・ハード対策計画基準方針
1)既存施設の効果量の評価
2)対策施設の構造形式の選定
3)計画施設の効果量算定
4)土砂、流木の収支検討
5)土石流対策(案)の策定
・ソフト対策基本方針
5 土石流対策施設設計
下記の計画土石流対策施設を効果的、組織的に配置
・土石流捕捉工 (砂防堰堤)
・土石流堆積工 (砂溜工、沈砂池工)
・土石流緩衝樹林帯 (緑の砂防ゾーン)
・土石流流向制御工 (導流工)
・土石流発生抑制工(山腹工、床固工群)
今日のコラム
土木技術者は、まず一人の人間としての素養を積む必要がある。技術者としての研鑽を積む前に、また、同時に常時人間として、社会人として素養を積む必要がある。
人間と言うものは、物欲だけで生きているわけではない。どんな人でも、この世に生まれた以上、そのことを周囲の人々に、あるいは社会の中の具体的な形として残したいという気持ちがある。
素晴らしい人生とは、自分の人生をかけ、自分の役割を見出し努力している人にある。さらに言えば、最高の生甲斐は、人のため、社会のために役立つ仕事をしていることにある。(エーリッヒ・フロム)
技術士(河川・砂防及び海岸)受験に役に立つブログNO98
受験申し込みも終えて、いよいよこれからいよいよ本番モードに入りますね。
勉強開始は早いほど良いと思います。
外出自粛で家にいる方も多いと思いますが、この時間を有効に活用して、試験に備えましょう。
砂防事業 無人化施工の意義と課題について
砂防の工事は、火山噴火や地震災害など、広範囲にわたる降灰、噴石、斜面崩壊、土石流など危険となり合わせ。
→しかし迅速な復旧や対策のための作業を早期に実施しなければならない
トレードオフをどう解決するのか(工程管理と安全管理のトレードオフ)
→無人化施工
無人化施工とは、人の立ち入れない危険な区域において、無人の建設機械を遠隔操作し、構造物の構築など土木工事を行うオペレータは安全な場所で重機に搭載されたカメラで作業を行う)
雲仙普賢岳では平成6年から試験施工され150m~2㎞の範囲で施工が可能
無人化施工の意義
安全性の確保やコスト縮減
①センシング技術(計測、数値化)や作業速度の向上、安全対策の簡易化等による工期短縮
②最小限の人数による施工、労働時間に制限されない連続施工が可能
③有人施工による危険作業の減少
④安全費、人件費の削減等コスト縮減
無人化施工の課題
①機械が複雑で周辺機器など設備が必要
高コスト→低コスト化のための技術開発
②映像伝送システム、無線機器、遠隔操作用のデジタル情報処理など通信技術の更なる向上
④手引きやマニュアルの整備。講習会、技術者の確保、増員、オペレータの技術向上等
⑤多面的(コスト、安全、環境負荷など)な優位性を確保しつつ、通常時の無人化施工の活用
技術士(河川・砂防及び海岸)受験に役に立つブログNO97
非常事態宣言後初の週末です。皆様いかがお過ごしでしょうか。
私は少し書き物をしながらゆっくりと過ごしました。
ここから砂防について記載していきたいと思います。
火山砂防について
〇日本の活火山は108火山
うち活動が活発で社会的影響の大きい29火山で火山砂防事業を実施
〇火山噴火を伴う土砂災害の特徴
多種多様な土砂移動現象
・溶岩流
・火砕流
・火山泥流
・土石流 などがあるが
→規模が大きい。
影響範囲が広い。
移動速度が速い。
流下方向が未
(1)多数の犠牲者を伴う
上記に加え、突発的な発生、噴火予知が困難なことが原因
(2)被害範囲が大きい
規模が大きく速度が速い→地表の微地形に影響されない
→通常の土砂災害よりも広域的となる。
(3)被害が長期間、幾度にも及ぶ
火山活動期間や活動後の降雨による土石流→長期間となる
→地域の経済、社会活動に多大なる影響を及ぼす
〇対策の考え方
・迅速で効果的な緊急対策
→火山噴火緊急減災対策砂防計画
・「噴火シナリオ」にもとずく「緊急対策ドリル」の作成。
関係機関の連携事項をまとめる
●緊急時の対策
・遊砂池、導流堤など緊急ハード施設の施工、除石(既設)
・火山監視機器の緊急整備
・リアルタイム ハザードマップによる危険区域の想定
●平常時の対策
・コンクリートブロック、無人化施工機械など緊急支援資機材の備蓄
・火山防災ステーション機能の強化など
コロナウイルスが猛威をふるっていますが、桜はいつものように咲いています。
技術士(河川・砂防及び海岸)受験に役に立つブログNO96
相変らず新コロナウイルスが猛威をふるっています。
自分が感染しないことはもちろん、
自分が感染してしまっていたら、と危機感をもち、
周りに感染させないように常に心掛けることも大切だと思います。
今日はソフト対策(水防災意識社会再構築から)です。
目標
施設能力を超える大規模水害に対しても、「逃げ遅れゼロ」「社会経済被害の最小化」を目指す。
取組方針
①逃げ遅れゼロに向けた迅速かつ的確な避難行動のための取り組み
②洪水氾濫による被害の軽減、避難時間の確保のための水防活動の取り組み
③社会経済活動被害最小化を図るための排水活動や河川管理施設整備の取り組み
課題
①大規模な氾濫に備えるため、様々な避難方法を選択する必要がある
問題点
①家屋倒壊危険区域、想定しうる最大規模の降雨に対する浸水域、浸水継続時間など設定されておらず、住民に周知されていない
②確実な情報発令のための仕組、基準が構築されていない。確実な情報提供を担保する必要がある
③災害時要配慮者、情報弱者、外国人等への確実な情報提供や避難を担保する必要がある
④迅速な避難が可能となるよう組織毎に役割を明確化する必要がある
⑤災害リスクや出水状況に応じた適切な水防活動を実施する必要がある
対応策
①想定最大規模降雨による浸水想定区域図、氾濫シュミレーションの公表
広域避難を考慮したハザードマップの作成、広域避難計画の策定
②雨量計、水位計等の観測データ及び洪水時の状況を把握、伝達するための基盤整備(洪水予報、水位周知河川)の増設
避難勧告の発令に着目したホットライン、タイムラインの作成とこれに基づく実践的な訓練の実施
避難勧告等に係る判断や伝達に係る詳細なマニュアルの整備
防災教育や防災知識の普及
プッシュ型の洪水予報等の情報発信
③ささえあえマップ、ハザードマップの整備・拡充
要配慮者利用施設の避難計画の作成及び訓練の促進
④避難勧告の発令に着目したタイムラインの作成
関係機関が連携した実働水防訓練
→これらを通してそれぞれの役割分担を明確化していく
⑤水防団同士の連絡体制の確保
地域の建設業者による水防支援体制の検討、構築
災害拠点となりえる施設・資材・備品の強化
技術士(河川・砂防及び海岸)受験に役に立つブログNO95
久しぶりの投稿です。
新型コロナウイルスが猛威を振るっています。
活動自粛に伴い経済への影響や人への精神的な影響が心配になりますね。
今日は、ストック効果についてです。
ストック効果とは、整備された社会資本が機能することで、整備直後から継続的かつ中長期的に得られる効果のこと。
これからの社会資本整備に向けては、ストック効果の最大化戦略を確立する必要がある。
①「効果が出る」から「効果を出す」へと発想を転換
②「賢く投資、賢く使う」の徹底
→ストック効果の見える化、見せる化
→「フィードバック」というサイクルの確立
ひとつの施設整備が様々なストック効果をもたらすことも多い
①積極的にストック効果を「引き出す」「高めていく」と言う発想への考え方転換する
②整備後に発現した様々なストック効果を積極的に把握しこれを「見える化」「見せる化」する→利用者との対話、行政自身の気づき、国民理解への醸成
③社会資本マネジメントサイクルの確立
ストック効果を高める工夫→見える化によって得た知見(工夫、効果、レッスン)を事業に有効活用する
・ストック効果を高める工夫
幅広い地域、組織の参画連携
①賢く投資→施設整備を行う際の投資面の工夫
②賢く使う→既存施設の運用面での工夫
③「賢く投資、使う」の条件整備
工夫を類型ごとに整理しインデックスを作る
新たな工夫を取り込み類型を適切に更新、発展させる
①賢く投資の具体策
・民間投資の誘発
民間投資と組み合わせて相乗的にストック効果が高まる。
例)水辺整備と水辺を利用した観光施設など
・複数事業の一体的実施
異なる事業間の連携、一体的な実施
例)河川事業と砂防事業の連携など
・ハード・ソフトの総動員
堤防整備などのハード対策と併せてタイムライン整備と訓練など、ソフト
対策などの実施
例)砂防堰堤と土砂法の指定など
・小さな投資で大きな効果
既存施設に小さな投資→機能の大幅向上
例)既設利水ダム等に放流設備を整備し治水効果を発生させるなど
・新技術の活用
従来技術以上の精度や効率性等に資する新技術の発掘
例)精度の高い洪水予想技術など
②「賢く使う」の具体策
・施設の利用効率の向上←しくみづくり
・施設の高度化・多機能化の推進
・ビッグデータの活用
3月6日技術士2次試験の合格発表がありました。
なんとか合格することができました。
合格に甘んじることなく、引き続き技術研鑽を続けていきたいと考えております。
今後もよろしくお願いします。
技術士(河川・砂防及び海岸)受験に役に立つブログNO95
今日は河川の維持管理についてです
特徴
河川は水源から河口まで、それぞれ異なる地域特性を有している。また、土砂の流出や植生の変化等により長期的に変化していく自然公物である。堤防は延長が長く、一箇所で決壊しても一連区間全体の治水機能を失ってしまう。また、土で作られ、歴史的に築造補修されており、不確実性を帯びている
↓管理が難しい
河川維持管理を確実に行うには、河川の状態を診て、状態の変化を分析することが必要となる
↓
・技術的知見の蓄積が重要
・効率化高度化のための技術開発やコスト縮減も重要
経験を中心とした技術から、工学的技術体系への転換を図っていく。
・河川台帳、点検結果、健全性評価結果などの維持管理に関する諸情報を正確に把握し記録するとともに情報を集約しデータベース化する。→ICTの利用
今日のコラム
思考力。思考力が上がるとは、
・情報・疑問を作り出す量が「多くなる」
・情報・疑問を作り出す速度が「速くなる」
こと
表現力。表現力が高いとは
相手に情報を獲得させる力
・イメージを見せる力
・正確に伝える力
・記憶させる力
・組み立てさせる力
ビジネスに必要な、思考力、表現力を磨いていきたいですね。
技術士(河川・砂防及び海岸)受験に役に立つブログNO94
春のような暖かい日が続いています。
これも気候変動の影響でしょうか。少し心配になります。
都市域での河川の果たす役割
都市河川→水循環の中で人為的な部分がしめる割合が大きいと言える
都市が大河川下流の沖積平野に位置していることからも、流域形成にかかる歴史的過程から極めて水害を受けやすいという自然特性を有している
↓
治水を中心とした河川整備
〇治水以外での河川の役割
・舟運やかんがい用水の安定といった利水の役割
・都市のオープンスペース
・都市の貴重なオープンスペース
・市民の親水性へのニーズ
・様々で多様な生態系有する空間
↓
①都市における緑のネットワーク
②水辺空間の利用の場
③地域活性化・まちづくりの場
〇今後の目指す方向性(河川整備)
・(観光の視点等)地域活力を生み出す
・まちづくりや地域づくりと一体となる
・歴史的・社会的役割を担う
・地域の宝としての川づくり
・交流の場、観光資源としての活用
〇具体案
・河川景観への配慮、周辺施設との連携
・気持ちのいい川づくり
・高度経済成長期に整備された川に手を加え賑わいの場の創出
・舟運の復活
・市民が川に親しむ場の創出
・地域の活力を育み、地域の個性を活かす川づくりを
地域と連携して行うこと
今日のコラム
前田建設ファンタジー営業部を観てきました。
「マジンガーzの地下格納庫を作ろう」をテーマに動きだした営業部を面白おかしく描いています。
土木の現場や知識が多く紹介され、土木技術者としては、楽しく見ることができました。
映画化は、土木に対するPR効果として、すごいものがあると思います。
PRの方法は多様で、工夫次第ではまだまだ可能性があると感じました。
事業などのPRに対して非常に参考になりました。
土木のことが、「かっこよく」描かれています。
土木に携わる皆様が、この映画をみれば技術者として少し胸を張ることができますよ。