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土木のデザイン その7

土木のデザインについて、もう少し考えていきたいと思います。

維持管理のデザイン
 土木のデザインは「完成した時がベスト」では困ります。長期にわたってその質を保ち、逆に時とともに良くなっていくデザインが求められます。屋外にあって風雨にさらされ、ときに過酷な使われ方をするパブリック・デザインでは広い意味での耐久性が求められるのです。時間とともに味わいが深まる効果をエイジングと言いいますが、デザインにおいて重視したいのは、人々が愛着をもち大切にされることで、永く使われるインフラを作ることです。傷みや機能不足が生じた時でも、「なんとか補修して使い続けたい」と言われるようなものづくり、またそうして引き継がれることで、地域とともに時を重ねていく、時をこえたデザインを考えていきたいものです。

構造物のデザイン
 橋などの構造物のデザインでは、その見え方の形を、周辺環境との調和とともに考えることが基本になります。(調和とは、消去、融和、強調の3つの手法がある)
 構造物自体のデザインでは、ディテール(細部のおさまり)、形とサイズ、材料を一体的に考えることが大切です。

アースデザイン
 堤防、護岸、法面などは、大地の一部として造形を考えるアースデザインという考え方で取り組むことが必要です。
 アースデザインでは、地面に近い位置(多彩な表情を持った眺め)からの見えの形と「地」としてのテクスチェア(面の表情、肌理)が重要となります。

広場のデザイン
 広場のデザインは使う人にとっての空間の居心地が大切であるため、身体感覚的アプローチから考えていきます。広場では人の景が重要な景観形成要素となります。

水辺のデザイン
 水辺はより広域な範囲での水循環の一部として捉えます。水そのものの魅力を活かすこと、人の活動と生きものの棲息の場の提供が、水辺ならではのデザインにつながります。水辺は水循環(動的システム)の一部であり、水の表情自体が、景観構成要素となります。水辺の特徴は、領域の縁(エッジ)となること、水辺は変動すること、水辺は生命生息の場となることなどがあります。
 

今日のコラム

 スキーに行ってきました。毎年1~2回しか行かないのですが、快晴の天候のなか、最高の眺めを堪能できラッキーでした。雪質もよく、いつもより上手く滑れたかな。大自然のなか、思いのままにシュプールを描く。スキーはストレス発散に最高ですね。

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