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土木のデザイン その5

今日は土木のデザインのために必要なことについて考えたいと思います。

デザインとは、異なる観点から求められる要請を統合して形にまとめていく行為です。そして、構造もコストもトータルに考えて良いものをつくることです。
「デザインとは翻訳である」という言葉もあります。大地の上につくられる土木のデザインは、「そこがどのような場所」で「どのような時間」が流れていて、「どのような技術が使われていてこれができたのか」を人々が受け入れられる形に翻訳することです。
土木は、空間と時間のサイズが大きく、公共性がもっとも高い分野のデザインをになっています。土木の分野に共通するデザインの考え方は「用(機能)・強(丈夫さ)・美」を兼ね備えることだ。これら三つの価値が三位一体となって現れるようにデザインすることです。
これを実践するためには、言葉で考えるだけではなく実際に作られた構造物をよく観察することが大切です。

これはシビックデザインとも呼ばれます。
シビックデザインとは、「地域の歴史と文化、生態系に配慮した、美しく使いやすい土木構造物の計画、設計」です。

このように土木のデザインを実践していくためには、地域をよく知らべ、理解した上で総合的な観点から計画、設計を行う必要があります。私たち土木技術者は、このことを十分理解し責任を持って仕事をしなければなりません。責任は大きいのですが、やりがいがある仕事だと思いませんか。

私たちが土木のデザインを考えるのに根幹となるのが、「デザイン思想」と「デザインコンセプト」です。

デザイン思想
 社会と時代に呼応したデザインの基本となる考え方。時代時代によってなぜその思想が生まれたのか、そこで求められいたことは何かを丁寧に理解し、それを参考にして自分はどのようなデザイン思想に立つのかを深く考えること。
デザインコンセプト
 デザイン思想が時代や社会に共通する基本的な考え方であるのに対して、デザインコンセプトとは個々のデザインにおいて、何を大切なよりどころにするか、どのような価値を目指すかを示すもの。総合的で複数の人がかかわり、時間のかかるデザインと言う仕事において「デザインコンセプト」は首尾一貫した方針として、プロジェクトをリードする芯のようなものとなる。それは、簡潔な言葉やダイヤグラム等によって表される。

 

今日のコラム

 近所に変わったデザインの公園がありますので紹介します。

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