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土木のデザイン

地域の景観の中で土木構造物はその規模的な大きさと時間的な長さ、
そして修復の難しさといったなか、地域の景観に与えるインパクトは非常に
大きいものがあります。

であることから、私たち土木技術者は、景観的にも優れた公共施設を残していく義務があると感じています。


「景観とデザイン」を読んで学んだことをまとめてみましたので技術力向上の一助として欲しいと思います。

風景と土地とは、人の生活と文化の基礎であり、人を養育し文化をはぐくむ
故郷である。技術者は、社会の基盤を築くものであるという認識を持つのならば、
風景と土地が保存されるように仕事をし、かつ、ここから新しい文化価値が
生まれるように構造物を設計し、創造する義務を有している。

操作的景観論
 景観を構成する要素を操作することで景観を創っていくこと。
どう操作すればどのような景観になるかをできるだけ客観的に捉えようとしたもの。
景観把握モデル このモデルは下記の3つで構成される。
視点  環境を眺める人が立つ位置
視点場 視点に立つ人の周囲の空間・状況
視対象 視点から眺められる環境とその構成要素
これらから、景観を分析的に捉える。
何を眺めるか→自然景観、都市景観、橋梁景観
どう眺めるか→
シーン景観     視点が固定している場合
シークエンス景観  視点が連続的に移動している場合 ひとつながりの印象
人はこれを同じ眺めとして捉える
景観体験は時間を伴った概念
 場の景観 「ひとまとまりの領域」として認識される範囲で得られる眺めの集合                                                                                                                                         イメージを形成する眺め
 変遷景観 時間にともない変わっていく景観 町や地域の変化の履歴に注目する場合、それを変遷景観と呼ぶ。
 変遷景観は、そこに流れた時間、時代の様子、背景となる社会を表す。
 内部景観は、道路などの構造物で視点がその内部にあるもの
 外部景観は、外の視線から道路など構造物を眺めたもの

以上のように「どう眺めるか」による景観の種類をていねいに考えることは、
視対象を眺めるという行為を通して、私たちは何を感じ、何を理解しようと
しているかを深く考えることにつながる。眺めるという行為を通して
私たち自身の存在と、私たちを取り巻く環境のしくみについて考えるのが、
景観を考える意義なのである。

この続きは次回掲載しますお楽しみに。