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技術士(河川・砂防及び海岸)受験に役に立つブログNO35

河川景観についてです。

 
河川景観とは、「地形、地質、気候、植生等様々な自然環境や人間の活動、それらの時間的・空間的な関係や相互作用、そしてその履歴等も含んだ環境の総体的な姿」として考えるべきものである。また、この場合の景観とは、見る人の心的現象でもあり、河川景観を考えるということは、それを成り立たせている自然的な条件や歴史・文化・生活等の社会的背景を含めて五感や心を通じて捉え、知覚することである。

■河川景観の特徴
河川景観は、ダイナミックな自然の力が形成した景観であるとともに、地域社会の歴史の中で人間が様々に関わることによってかたちづくられた景観である。そこには、以下に示す「河川ならでは」と言える特徴が見られる。河川景観の形成と保全に際しては、このような特徴を理解したうえで、それを活かし、またその特徴に応じた配慮を行っていくことが大切である。
(1) 自然の営力が織りなす景観
(2) 固有の生態系を有する景観
(3) 表情豊かに流れる水が存在する景観
(4) 広がりや連続性を感じさせる景観
(5) 時間により移ろう景観
(6) 人間の営為が反映された景観
(7) 流域文化に彩られた景観
(8) 水との触れあいと賑わいのある景観

河川景観の特徴は様々に表現することができるが、要するに、ダイナミックな自然の力が形成した景観であるとともに、地域社会の歴史の中で人間が様々に関わることによって形づくられた景観であるという二面性を有し、またこうした二面性が同時に存在することに何よりの特徴がある


■河川景観デザインの心得
河川景観ならではの特徴を活かし、連続する良好な河川景観を形成・保全する際には、「河川景観デザインの心得」として以下の8点を心がけることが大切である。
(1) 景観の成り立ちを読む
(2) 自然を基調とする
(3) 微地形や水の流れを尊重する
(4) 水や物質の循環をかたちづくる
(5) 変化を許容する
(6) 治水・利水のシステムを支える
(7) 地域の歴史・風土に根ざしたものとする
(8) 暮らしの中に水を意識する


河川景観の本質は自然の営みや人々の営みによってかたちづくられた河川の姿を心的現 象として捉えることにある。 地質や地形等が似通った地域の河川にはある程度共通した景観的な特徴が見られる。流域の気候、地形、地質、水流、流砂、植生等、自然の営みがかたちづくる河川景観の特徴を理解するためには、以下の視点から基礎的な知見を理解しておくことが大切である。
河川の景観は、流域の土地利用のあり方や、河川周辺のまちづくり、人々による河川空間の利用等、流域や地域のあり方に大きな影響を受けている。とりわけ、市街地を流れる中小河川においては、河川景観の中に占める建物や構造物等の割合が高く、河川背後のまちづくりのあり方が、河川景観に与える影響は極めて大きい。 したがって、河川を軸とした良好な景観を形成するためには、河川管理者、地方公共団体、市民、企業等が連携した取り組みを行うことが望ましい。

 

今日のコラム

運動もかねて、山城登りに行ってきました。今日のお城は、3重にわたる立派な石垣が残され、大変雄壮でした。

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3重の立派な石垣

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主郭跡

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石垣近景