技術士(河川・砂防及び海岸)受験に役に立つブログNO92
寒波が到来し、冬らしくなってきましたね。
昨年出題された「堤防」について記載します。
特徴
・土による構造 補修や改築など施工が容易で材料も調達しやすい
・築堤履歴が複雑 繰り返し拡築
・延長が長大
→堤体内部構造 築堤材料、締固め度(品質、強度)が不明
このような特徴を持つ堤防の機能を維持
→点検、強化が必要→弱点個所を抽出→質的強化対策
→目視や計測器によるモニタリング→堤防強化技術の効果検証→堤防の安全性、信頼性の強化、維持
〇堤防点検の内容
安全性検討を行う、一連区間、個所の選定
一連区間は、山付け、支派川合流個所を基本とし、地質条件、河道特性、洪水氾濫区域、既往土質調査資料、地形地質分類図を参考に設定
区間ごとの断面図を抽出
地質調査を行い堤防構造、地質条件、設計外力、境界条件などをモデルに安全性を照査する
→洪水時の堤体内の浸透挙動、堤防法尻部のパイピング照査、川裏表における円弧すべりなどの照査の実施
〇モニタリングの内容
①日常点検
堤体、天端、のり面の亀裂
裏のり面、法尻、堤内地の漏水跡、噴砂跡
護岸の基礎の浸食や洗堀
→要注意個所の抽出
②堤防強化工法の効果検証
堤体内や基礎地盤の浸透挙動を計器等で確認し、安全性照査手法の適用性や堤体強化工法の検証→技術の向上
抽出された安全度の低い個所について
要因の確認、対策の検討を
リスクマネジメントを適正に行いながら進める。
→背後地の状況、劣化の進行度等に基づき優先度をつけて対応していく
→点検や安全対策をより効率的に実施
既存データの活用、整理、蓄積
→データベース化→精度向上を図る→PDCAサイクル
今日のコラム
孫子の兵法について学んでいます。
「兵法は一に曰く度、二に曰く量、三に曰く数」
戦時においては、次の5点が重要になってくる。
1物差しで距離を測ること=度
2物量を升目で量ること=量
3兵士の数を図ること=数
4敵と自軍でこれらを比較すること
5それによって勝算を読むこと
勝つか負けるかを正確に分析することが大切です。