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技術士(河川・砂防及び海岸)受験に役に立つブログNO64

河川堤防モニタリングとその役立て方について記載してみます。


河川堤防のモニタリングは、広域モニタリング,詳細モニタリング,およびデータベース化・可視化で構成されます。

広域モニタリングでは,河川の上流から下流まで全体を対象に,堤防弱部の恐れのある箇所を抽出します。この際,堤防高,天端の勾配, 河川構造物周辺に関する評価を行うことで,堤防高が計画高水位や計画堤防高より低い箇所,周辺より堤防高が低い箇所,沈下・変形の恐れがある箇所,および堤防横断構造物周辺で変状が発生している箇所を網羅的に把握できます。
これらの評価結果を集計し複合的な評価を採用することで,弱部の可能性が高い地区を定量的に評価でき,漏れの無い管理につなげられます。


詳細モニタリングでは,広域モニタリングにより抽出された堤防弱部箇所や河川構造物周辺を対象に,その状態を視覚的に分かりやすく表現し、堤防天端だけではなくその周辺の沈下・変形情報を詳細に評価します。現地の人の視線に近い表現,堤防の詳細な形状, および評価結果を重ね合せて視覚的わかりやすく表示することにより、河川堤防点検 に関わる専門的な知識が高くなくても,堤防弱部の恐れがある具体的な位置の把握が可能となります。

これらのデータを蓄積管理し、将来の堤防管理に役立てるほか、弱部などの可視化により河川の維持管理に関する専門的な知識が高くないなくても,具体的な堤防の状況が把握できることから,限られた人材での 効率的な維持管理が可能となります。

今日のコラム

坂の上の雲から
将(司令官)としての能力について書かれていましたので紹介します。海軍東郷連合艦隊司令長官の例です。

日本の誇る初瀬、八島という2大戦艦を触雷事故で一挙に失ったとき、連合艦隊はその決戦兵力の33%を1日で失ったのである。艦隊の全員がもう勝てなくなると思った。これが東郷に報告されたとき報告者たちは号泣した。が、東郷は顔色ひとつ変えず、うなずき、報告者たちに卓上の菓子を進めたという。このとき戦艦朝日に英国海軍のペケナムという大佐が観戦武官で乗っていたが、この直後に東郷に会った。ペケナムは日本の運命を左右するような大惨事につき東郷に悼みの言葉をのべたところ東郷は穏やかに微笑しながらありがとうといった。ペケナムは後年「あのときほど人間の偉大さというものを感じたことがない。」と言った。東郷はその胸中の悲嘆を押し殺すことによって、全艦隊に敗北心理が起こることから見事にすくいだしたのである。
   
これは、危機に面した時にとるべき行動として非常に参考になります。組織等が危機に落ちたとき、このような大きな観点からもたらされる言動を通して組織に役に立つ人間になれればいいと感じました。