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技術士(河川・砂防及び海岸)受験に役に立つブログNO93

冬も佳境に入り、インフルエンザなど感染症も流行しています。

皆様もお気を付けください。

 

都市中小河川の河川管理上の課題

都市化の進展→・流出現象の変化 

       ・洪水ポテンシャルの増大

       ・河川環境機能の低下

       ・円滑な事業推進への障害

→河川を取りまく状況の悪化

 →・流域の変化が著しい

  ・変化が動的

  ・流域の変化が反映されやすい

出水特性→  ・流域面積が狭い

       ・河川延長が短い

       ・洪水到達時間が短い

       ・都市化による保水力の減少

       →水位の急激な上昇

        →局地的豪雨の影響を受けやすい

河川の状況→ ・計画規模が小さい

       ・計画高水位よりも周辺地盤が低い天井川も多い

        →内水氾濫の発生、破堤時の影響大

今後とるべき対策

・流下能力の向上

・適切な、継続的な維持管理

・河道内からの避難路の設置(管理道、階段など)によるアクセス改善

・市街地部以外での遊水性の確保

・流域内での貯留→雨水貯留浸透施設

・適切な避難体制→洪水予報手法の開発と運用

・重要地域での情報空白域の解消→水位計の整備、リアルタイム情報の提供

ハザードマップの整備と活用・周知

・防災教育

・親水利用者等へのリスクの周知

自助を基本として、自助をバックアップするための、ハード・ソフト整備の充実が必要

 

今日のコラム

城をひとつ(伊藤潤著)を読みました。主役は北条氏に仕えた大藤一族で、「入込」といわれる、敵の懐深く入り込み、味方を勝利に導く技と、かの曹操孟徳が編んだ孟徳新書を引き下げ活躍した物語です。相手の心理を読み切り裏をかく、人の心が学べる書です。

「天の時は地の利に如かず、地の利は人の和に如かず」(孟徳新書)

天の時を得ているものでも軍略には敵わず、軍略も人の和には敵わないと曹操は言い残した。

技術士(河川・砂防及び海岸)受験に役に立つブログNO92

寒波が到来し、冬らしくなってきましたね。

 

昨年出題された「堤防」について記載します。

特徴 

・土による構造 補修や改築など施工が容易で材料も調達しやすい

・築堤履歴が複雑 繰り返し拡築

・延長が長大

堤体内部構造 築堤材料、締固め度(品質、強度)が不明

このような特徴を持つ堤防の機能を維持

→点検、強化が必要→弱点個所を抽出→質的強化対策

→目視や計測器によるモニタリング→堤防強化技術の効果検証→堤防の安全性、信頼性の強化、維持

〇堤防点検の内容

安全性検討を行う、一連区間、個所の選定

一連区間は、山付け、支派川合流個所を基本とし、地質条件、河道特性、洪水氾濫区域、既往土質調査資料、地形地質分類図を参考に設定

区間ごとの断面図を抽出

 地質調査を行い堤防構造、地質条件、設計外力、境界条件などをモデルに安全性を照査する

→洪水時の堤体内の浸透挙動、堤防法尻部のパイピング照査、川裏表における円弧すべりなどの照査の実施

〇モニタリングの内容

①日常点検

堤体、天端、のり面の亀裂

裏のり面、法尻、堤内地の漏水跡、噴砂跡

護岸の基礎の浸食や洗堀

→要注意個所の抽出

②堤防強化工法の効果検証

堤体内や基礎地盤の浸透挙動を計器等で確認し、安全性照査手法の適用性や堤体強化工法の検証→技術の向上

抽出された安全度の低い個所について

要因の確認、対策の検討を

リスクマネジメントを適正に行いながら進める。

→背後地の状況、劣化の進行度等に基づき優先度をつけて対応していく

→点検や安全対策をより効率的に実施

既存データの活用、整理、蓄積

→データベース化→精度向上を図る→PDCAサイクル

 

今日のコラム

孫子の兵法について学んでいます。

「兵法は一に曰く度、二に曰く量、三に曰く数」

戦時においては、次の5点が重要になってくる。

1物差しで距離を測ること=度

2物量を升目で量ること=量

3兵士の数を図ること=数

4敵と自軍でこれらを比較すること

5それによって勝算を読むこと

勝つか負けるかを正確に分析することが大切です。

 

 

技術士(河川・砂防及び海岸)受験に役に立つブログNO91

もう2月に入りました。技術士を目指す皆様も、そろそろ勉強を始めるころではないでしょうか。当ブログでも少しでも役立つ情報を提供していきたいと思いますので、参考にしていただければと思います。

 

危機管理型防災対策

減災型治水対策

背景

・地下利用の多様化

・高齢者等災害弱者の増大

・地域コミュニティの減退

→防災機能の脆弱化(社会的背景)

対応策

集水域マネジメント

「雨をゆっくり流す、しみこませる、ためる」をキーワードとして雨水の貯留・浸透施設の設置、緑地の保全、土地利用の規制・誘導など、河川の領域を超えた集水域マネジメントを推進し、洪水被害の軽減、地下水の涵養、平常流量の維持管理を図る。

 

健全な水環境の復元

1人間にとって安全にして快適であること

洪水災害を押さえ、飲用、農業用水など水利用を適度に充たし、潤いと安らぎを与え優れた河川湖沼景観を提示すること

2自然本来の水環境の復元

開発などにより変化してしまった水環境を少しでも修復して本来の、水環へと近づけること

3多様な生態系(生物群)との共生

地域特有の生態系を維持できる流量、水質、生態系を維持できる流量、水質、河床や護岸、水辺などの連続性の確保

 

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きれいな山の写真が撮れました

 

技術士(河川・砂防及び海岸)受験に役に立つブログNO90

今年は暖冬といわれ、雪の少ない冬ですが、来週初めにいよいよ雪が降りそうですね。

今日は「防災・環境面からの都市内河川整備のあり方」について記載します。

 

防災・環境面からの都市内河川整備のあり方

都市計画・下水道事業等と連携し、治水機能に加え、防災機能、環境機能を確保し、都市活動を支える空間としても機能する河川整備を行う。

防災機能

・河川の延焼遮断機能の向上

・河川水を緊急的に利用が可能となる整備(消火用水、生活用水、船運利用など)

環境機能

水と緑のネットワーク形成(緑地、水辺空間)

・川本来の自然力を活用した多自然川づくり

・河畔林、生態系の保全・創出(ビオトープなど)

・川にまつわる行事、イベント、住民との協働

総合的な「国土マネジメント」(空間利用保全)の観点から、河川などの持続的な利活用、景観、生態系の環境保全など、多様な機能を併せ持った川づくりを行う。

環境機能の向上、維持のためには、地域住民の協力、かかわりが重要。このためィアカウンタビリテの向上を基盤として住民参加と合意形成のもと、事業評価の実施を経て、長期的な展望に立った計画に基づき事業を行う。

 

※アンダーラインはキーワード

 

今日のコラム

司馬遼太郎の「花神」を読んでいます。医師でもある村田蔵六こと大村益次郎の解剖のシーンの描写が見事だったので記載します。

桂が蔵六に驚嘆したのは、その風景であった。蔵六が解剖刀をふるっている。

いかにも智力が充溢し、しかも自分の思考した範囲内でゆとりをもってふるまっているというところから、自然な胆力がうまれ出ていて、それらが、蔵六とそのまわりの空域の密度まで高くし、その風景を一幅の名画のように美しくしていた。

 

蔵六のスキルの高さを感じさせる一文です。このような高いスキルを持った人間に少しでも近づきたいものです。

 

 

技術士(河川・砂防及び海岸)受験に役に立つブログNO89

寒い日が続きますがいかがお過ごしでしょうか。

今年はじめての山城登りに行ってきました。

冬は、草がなく山城巡りに最適の季節です。

下の写真は、趣のある主郭に続く虎口の階段です。

 

今後の河川管理のあり方

人と水との持続的な関係を築く

流域海域が一体となり、水、土砂、生物、栄養塩類等の物質の状況を総合的に考慮した水の流れ、生物の生息、生育空間、人と川の関係など「つながり」の回復が重要。

・連続性と環境(エコロジカル)ネットワークの構築

①水、生物の移動性、土砂、栄養塩、人と水辺、水に関する地域活動等の連続性、継続性の確保

②景観、周辺環境、生物の生息生育環境などについて既存施設のさらなる活用不足している機能の確保

河川とダムが連携した水辺環境の整備

①ダム貯水地での水質改善、ダムからの下流の環境改善を目的とした放流

②水辺へのアクセス性の確保

③連続した魚道整備

④自然再生整備

→ダムから河口まで連続的に実施

・ダムの機能向上(既存施設の有効利用)

①事前放流施設の設置

②サンドバイパスの設置

③計画的な放流の実施(放流規則の見直し)

河川や水辺空間の持つ多様な機能を活かす

①まちづくりとの連携→歴史的、文化的な川づくり、せせらぎの復活、清流の確保、地域性を活かした整備などをまちづくりと一体となって実施→地域の創意工夫を生かせる仕組みづくり

②水路網の再生

③水辺の賑わい空間の創出(河川空間の有効利用

※アンダーラインはキーワードです。 

 

 

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主郭に続く階段

 

技術士(河川・砂防及び海岸)受験に役に立つブログNO88

新年あけましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いいたします。

 

今年は、インフラの維持管理について勉強していきたいと考えていおります。

そんな話題も取り上げながら進めていけたらと考えております。

 

治水・利水・環境というバランスのとれた川づくりのために

・河川を舞台とした市民との連携

・都市河川の洪水流下以外の役割

①都市における水と緑のネットワーク

②水辺空間利用の場

地域活性化、まちづくりの場

・治水のみに偏らず、地域づくり、観光の視点等から地域の活力を育む

・地域にある主要な河川の誇るべき、水辺空間利用、歴史的、社会的役割から再度見直す。→地域の宝として再発見→他事業、組織と連携し活用

・イベントとのタイアップ、歴史交流の場→地域の活力を育む川づくり

 

川の物理的、歴史的、地域的特性の理解を深めることこそ、川の個性とこころを知る扉

→川の自由を最低限尊重した上で川との共存を求める。

 

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雲海がきれいなので撮影しました。

技術士(河川・砂防及び海岸)受験に役に立つブログNO87

今日は、大晦日。今年最後の投稿になります。

今年は、技術士受験を通じて多くのことを学ぶことができました。

受験勉強を通じて、ノートを1冊作りましたので、

それを記載していきたいと思います。

今までと内容がかぶることも多いと思いますが、その点はご容赦ください。

 

水害リスクの減災力

〇ダムによる洪水調節→発電ダムを活用した水位低下

ブロック等の備蓄

〇氾濫水の排除→緊急排水路の建設 洪水排除のための堤防開削

〇流域治水対策→下水道の改良 管内貯留 貯留施設の建設

〇防災訓練→防災教育、発災対応型防災訓練 地域防災リーダーの養成

〇水害危険性の周知→破堤に伴う氾濫水の最大流速 湛水時間の分布の提示 

水害地形分布図

〇洪水・災害・予測情報の収集→浸水センサー レーダー 上流市町村の情報が把握できる体制

〇防災情報の伝達→防災メール サイレン 自主防災組織 防災マップ作成 避難路避難情報 

〇広域避難

 

今日のコラム

司馬遼太郎が小説「関ケ原」の中で山内一豊に語らせた石田三成に対しての評です。

太閤は晩年の政治は、ことごとくあの治部少輔(石田三成)が代行した。政治というものはすべての人が満足できるようなものではない。一方によければ、一方に悪い。その悪いほうが、太閤をうらむわけにはゆかぬため、恨みをことごとく治部少輔にもってゆく。人の恨みを矢にたとうれば、三成は全身はりねずみのごとく矢が立っている。太閤はそのかげにあって、一矢も傷つかず幸福な晩年を送られた。治部少輔の評判のわるさはことごとくそのせいであって、かれの人柄ではござらん。

まさに石田三成の本質を現した文書ではないでしょうか。