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技術士(河川・砂防及び海岸)受験に役に立つブログNO73

今日は、砂防関係施設点検についてです。


砂防関係施設の管理上の特徴は下記のとおり
・出水や地震などによる損傷や、時間経過に伴う劣化が生じる。
・施設が立地する場の条件は、流水量の大小や土石流・崩壊の規模・頻度、地形・地質・土質など様々に異なる。
・施設の設置以降に、出水・地震等に伴う崩壊・土砂流出の発生や風倒木の発生により、施設周辺の状況が変化する。
・施設を構成する 材料はコンクリートだけでなく、鋼材、ブロック、砂防ソイルセメント、石、土砂など多種であり、 材料の損傷や劣化の様々な特性を持つ。
・施設は山間部などに立地しており、 進入が難しいなどの理由で、維持修繕作業、点検が困難な場合が多い。
・維持管理の実施体制や維持管理予算の確保など、人的資源や財政面での課題がある。


点検の留意点
施設の損傷はこのような周辺環境に大きく影響されるため、点検の際には施設のみならず周辺状況についても把握する必要がある。また、少ない人員や点検者の熟練度、経済性も考慮した点検を行う必要がある。

次回は点検及び健全度評価の手順について記載します。

 

今日のコラム

ようやく「坂の上の雲」を完読しました。本を読んでためになりそうなことを何回かに別けて書いてみたいと思います。今日は主人公のひとりである秋山真之のその後です。

 日露戦争後、秋山真之は精彩を欠いたと言われているが、「海軍戦務」のなかで、戦役の教訓に基づき、情報内容の要点を正しく押さえた報告文の作成、時宜に適い必要度の高い情報の収集を強く求め、艦隊、部隊内における情報の伝達の必要性を謳っている。また、軍事上の改良進歩をはかるため「戦時日誌」の作成を求め、戦訓に基づく改善の手続きの制度化を目指している。情報や教訓の重要性を認識させるとともに、すぐに必要な対応をとることが次の結果に直結する「因果応報」を科学的に説いている。
 

 体験で得た教訓を良いことも悪いことも記録し、次に活かしていく。これらの考え方は、現代社会でも手本となるべき思考でありますが、戦勝に湧く世の中でこのことを訴え続けたことは、なかなかできることではありません。この先を見据えた行動は大変参考になりました。