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技術士(河川・砂防及び海岸)受験に役に立つブログNO25

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昨日に続き、ICTの導入について少し掘り下げてみました。

 

ICT導入の背景
建設業就業者 H9 685万人→ H28 492万人 200万人余りの減小
うち、55歳以上34% 29歳以下11%(H28) と高齢化が進行
次世代への技術継承が大きな課題
このため、建設現場の生産性向上や現場環境の改善が急務となっている。
国交省では、2025年度までに建設現場の生産性を2割向上させることを目指している。

ICT導入の効果
メリット
■掘削工作業時間の短縮。作業員の省人化。
MGで設計面から10cm上にオフセットし粗削り→MCにより仕上げを行うなど施工の組み合わせなど工夫が必要。
MCは仕上がり面を正確に整形することができるが、機械の動きが自動制御であるため施工スピードが遅い。またバケットに負荷がかかると掘削が止まってしまう。この短所をMGで補うなど。
■従来施工と同等以上の施工精度
GPSの電波環境がよければ、出来型の誤差は1cm程度に抑えられる。逆にGPS環境の悪いところの施工精度が課題。
■重機との接触災害のリスクの低減
オペレータが手元のモニターにより仕上がり面を確認しながら作業ができるため、作業員による仕上がり確認が必要なくなり、接触事故のリスクがなくなる。
■丁張省略による端部施工性の向上
丁張付近を施工する場合、丁張が動かないように注意しての施工が必要で、丁張と重機が接触し影響があった場合は修復作業が必要となるが、ICT施工の場合、丁張の必要がないため、丁張付近の掘削や転圧のしにくさが無いため、品質の確保と効率化が得られる。
デメリット
■ICT工事のための、UAVや三次元設計データ作成用ソフトの導入が進んでいないため、測量業者等に外注が必要。このため、出来型検測が工程上の制約となることがある。
■ICT工事のための3次元データ作成ソフト、ICT建機導入コスト、維持費がかかるため、ICT活用工事の標準化及び適用工種等適用範囲の拡大が必要。
■ICT活用に対応した技術者が不足しているため、官民が一体となり技術者の育成に取り組む必要がある。
■三次元データの作成等ミスがあった場合、目視確認などができないため、誤って施工が進んでしまうリスクがある。

■データ作成(2次元データを3次元データに変換等)、データ解析等に時間を要すると言った報告もあり、解析ソフトウェアーの充実や操作の習得などが重要。

 

このようなことから、本格導入にあたっては、設計段階から3次元図面を作成しICT工事を標準化し、ICT建機の稼働を増やすことが重要である。

 

今日のコラム

人間社会の人情の複雑な中に飛び込んで
その中で鍛えて、鍛えて、鍛え上げていくところに
人間の偉さが出てくる。
苦労すればするほど人間は完成に近づくのだ。