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技術士(河川・砂防及び海岸)受験に役に立つブログNO19

本日は河道計画の設定方法についてです。

河道計画について
河道計画とは、洪水が海まで安全に流れあわせて河川環境が維持、増進されるよう設計。また自然の力も利用しながら目標とする河道を形成していく。

1 計画高水位の設定(計画高水流量の洪水を安全に流下させることができるように設定された水位)
・できるだけ低く設定。過去の最高水位を推定し、それを上回らないよう定める。
本川(合流河川)のバックウォータに配慮
・河道の粗度を想定。計画の粗度は過去の大きな洪水について水理計算で逆算し想定。

2 河道の横断形状を検討
単断面と複断面(低水路と高水敷)横断形は、低水路を固定するために護岸を多用して幾何学的に整形することが行われている。景観や生態環境の維持、保全にかなった計画も重要となる。


3 河床勾配を想定する
河床勾配は現況の河床勾配を維持するものを原則とする。ある程度の年数、洪水期を得ている河川の河床勾配は山地から海まで、安定を保って流れていると考えているからである。


4 川幅を設定する
川幅は、広すぎると主流露がその幅の中で変動し不安定になる。一方狭いと洪水時平均流速が大きくなるので、護岸の設定も含めて流路を安定させるための配慮が必要となる。流域面積200k㎡以下の中小河川では、川幅の拡大により流下能力を増加することを原則とする。


5 堤防法線を設定する
表法肩を上下流方向につなげた線を堤防法線という。法線を決めることは川幅を決めることであり、河道の位置全体を決めることである。現地の状況にあわせてできるだけ滑らかに設定する。
・川幅は高水敷や水制などを設ける余裕を取ることが望ましい。良好な河川環境の観点からも広いほうがよい
・洪水は直進する傾向があるため急角度の湾曲を避けるほうがよい
・河床勾配が緩やかな河川では、ある程度堤防法線を曲線にする方が砂州の移動を制約して河道が安定する。一方急流河川では屈曲部での侵食、洗掘が激しいため、できるだけ直線とすることを検討する。
・法線は水理計算や模型実験に基づき検討した後、現地で最終調整して決めるが、細部の設定は人間の感覚も重要となる。また、人間的な感覚だけでなく生態環境から高度に決めていくことが求められている。


6 複断面の河道とする場合、低水路法線を設定
基本的には堤防法線の決め方と同様に設定するが、1年に1回程度満水状態になるのが前提となるため、堤防法線とは平行にならない。

 

本日のコラム

すべての試験に共通して得られる能力
「報酬が約束されていないことに労力を割く力」
世の中のほとんどの人は、労力を割けば報酬が得られることに時間を割くただ、これには報酬の限界がある限界がないのは、報酬がやくそくされていないこと。
1円ももらえるかわからない時間に、練習をした、本を書いた、高度な知識・思考力を
身につけた、だから、報酬がもらえるのです。