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技術士(河川・砂防及び海岸)受験に役に立つブログNO18

前回に続き、河川工学の基礎と防災(中尾忠彦著)を紹介します。

 

河川水理学
河川水理学とは、河川の水位、流速がどのように決まるか、流速や河道の条件が与えられたときに水位・流速を求め、逆にある水位・流速が望まれる時にどのような手段をとるか。これを解くための学問。
河川の流れの基礎方程式
基礎方程式は複雑な水の流れを計算するため様々な仮定を入れ単純化したもの。水の流れだけでなく土砂の流れも水位に影響を与えることに注意が必要。具体的な水位はエネルギー保存則をあらわす運動方程式と質量保存則をあらわす連続方程式を組み合わせ求める。高度な解析は多くの境界条件、初期条件を導入し方程式を増やして求める。
常流
流速が重力波の進行速度よりも小さいことより水位が下流の水位の影響を受ける。
射流
流速が重力波の進行よりも大きい。
重力波
津波等重力の作用で水面を伝わる波のこと。C=√gh
フィールド数
F=V/C フィールド数が1より小さいと下流から上流に重力波が伝わる。フィールド数が1より大きいと重力波が流れに押し流され上流に伝わらない。
水位を決める要素
下流の水位、河床材料や河道の植生、河床の洗掘や埋塞など
一次元不等流計算
水の流れが時間的に変化しないとして計算(流量が一定)
一次元不定流計算
下流部で潮汐の影響がある区間や流量の時間変化が大きくて河道を流下している間にピーク流量が変化するようなとき利用
準二次元計算
粗度が複雑に変化することも組み込んで計算。複断面において標準的に適用。
二次元不定流計算
水位・流速の平均的な分布と変動を求める。水深方向では表面も底面も同じ流速、時間的な変化ありとして算出。氾濫計算(洪水ハザードマップの基礎資料)に用いられる。
三次元の計算
河川の合流や分流、水割の周辺の流れなどを計算するために必要となる
河川を流れる土砂
掃流力(川の水が土砂を押し流そうとする力)と限界掃流力(土砂が流れに抵抗する能力)のバランスにより川底の土砂である河床材料の大きさと分布が決定される。

今日のコラム

試験勉強で得られるもので大きいのが、「強制力の全くない自宅で勉強や仕事ができるスキル」です。強制力のある環境でしかできないと他人と違うことはできない。これは一生もののスキルです。